山の神 (小和町) 参拝記録 (天地悠久さん)
高天山(金剛山)への登拝道の一つとして知られる「小和町(おわちょう)」。小集落の北外れに鎮座する石のみの社が「山の神」。標高は350mほど。「春秋去来の伝承」というものが全国各地に見られます。これは田植え時期になると「山の神」が麓に降りて「田の神」、つまり稲作の守護神になるという農耕儀礼。無事収穫を終えるとまた山に戻ります。民俗的なものであり、いつの頃から始まったのか特定はできないものの、原形は既に弥生時代からあったようにも思います。当社は降りて来た「山の神」を祀っています。そして麓100mほどには「田の神」が鎮座。山村部の集落には、未だこのようなしきたりが残るケースが希に見られます。また習合して同一に祀られる地域が多い中、別々に祀られるという希少な事例かと思います。
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