大字｢横柿｣集落の南端山中に鎮座する社。｢桜井市史｣によると、大正七年頃に同じ｢横柿｣集落内に鎮座する御年神社から御年大神と建御名方命の二座を遷座されたと伝わります。その際に隣の大字｢北山｣の手力雄神社から手力雄命を分祀勧請したとのこと。ところが旧社であったという御年神社を｢下の宮｣、当社を｢上の宮｣と称してどちらも奉斎が続けられ、祭事も別々に行われているようです。したがって事実上｢遷座｣ではなく、｢分祀｣だったのではないかと思われます。また遷座(分祀か)させた理由も不明。深い山中には随所に磐座群が座しており、古代からの霊地とされていたことと思います。拝することができた磐座群に対しては、すべて登拝道(杣道のようなもの)らしきものが残っており、奉斎が続けられているように思います。

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