波多岐神社 参拝記録 (天地悠久さん)
創建由緒等は伝わっていないようです。「三重県神社誌」は古老伝として、「旗木」のように真っ直ぐで屈曲しない樫木が林立していた、その「旗木」が「波多伎」となったと。附会とも取れそうな内容ですが。ご祭神は大鷦鷯命(第16代仁徳天皇)。白馬に乗った天皇像を御神体としているようですが、祀られる由緒はまったく不明。「和名抄」は当地を「阿拜郡服部国府」と記しています。服部半蔵など伊賀者の忍者として知られます。「服部」のルーツは機織ではないかという説も。社名の「波多」と地名の「服部」、これはもう秦氏を連想せずにはいられません。個人的にはその秦氏が奉斎した社である可能性も考えています。境内社 宇都可神社は式内社論社。波多岐神社ご本殿の右脇殿(向かって左脇)として鎮座。かつては背後の山中に鎮座していたようですが、参拝の便が悪いため江戸時代に当社境内に遷されたとのこと。かなり難峻な地にあったとのこと。「三重県神社誌」は、安政六年(1859年)の地震により当社の近くまで崩れ落ちて来たとしています。六年に大地震の記録は無く、長年に渡り群発した「安政の大地震」の余震によるものかと。
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