鴨公神社跡 参拝記録 (天地悠久さん)
かつて藤原宮の大極殿跡に鎮座したとされる社。植樹された1本が御神体代わりに瑞垣で囲まれたもの。この社を式内大社 高市御縣坐鴨事代主神社に宛てるのは「大和志料」で、「高殿村に在り今大宮と称す 又の名鴨公森」とあり、当地がまさしくそれ。式内大社の比定社は雲梯町に鎮座する河俣神社。出雲国造神賀詞には「事代主命の御魂を宇奈提に鎮座させ…」とあり、この「宇奈堤(うなて)」が現在の「雲梯町」に対応します。また書紀 天武天皇即位前期(672年)に「吾は高市社にいる事代主神である。また身狭社の生霊神である」とあり、また旧事本紀にも「都味歯八重事代主神 倭国高市郡高市社に坐す」とあります。鴨公神社は藤原宮大極殿跡に創建されていますが、藤原宮は710年まで宮殿として存在しました。つまり鴨公神社が創建されたのは710年以降。紀や旧事本紀の記述を正しいとするなら、「高市社」は当社のことではないと言えます。
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