天一神社 参拝記録 (天地悠久さん)
桜井市の最南東端「鹿路(ろくろ)」集落の最高地に鎮座。境内には「神杉」と称される、複数本の巨樹。ご本殿は無く、瑞垣内には一本の巨樹のみ。古代の面影を残す自然崇拝の社であり、現代に残される貴重な遺産。創建由緒等に関しては伝わっていません。天目一箇命を祭神とすることから、相当古くより祭祀が行われ、当地で製鉄鍛冶が行われていたということが推されます。地名「鹿路」は、木地師(きじし)が拠点とした時代があるということ。これは近江国「蛭谷(ひるたに)」に隠棲していた惟喬親王(コレタカシンノウ)が、9世紀頃に木工技術を伝授し日本各地に伝わったもの。木地師は山の木を伐り出し、轆轤(ろくろ)を用いて椀や盆などの木工製品を作り、木を伐り尽くすと別の山へと移動していたようです。毎年綱掛神事が行われており、これは悪霊の侵入を防ぐという勧請縄掛けのことかと。
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