千手窟龍神社 参拝記録 (天地悠久さん)
巨大磐座群を有する「笠置山」中腹、笠置寺の境内に鎮座。2体の巨大な磐の隙間に祠。「二月堂縁起」(東大寺)には、東大寺初代別当 良弁が「千手窟(せんじゅくつ)」に籠り千手の秘法を行ったことで、東大寺造営のための用材を調達することができたと。また良弁の弟子である実忠は、「千手窟」から弥勒菩薩の住む兜率天に入り、内院四十九院を巡り、そこで行われた行法を人間界に伝えたと。これが「お水取り」の始まりであるとされています。2体の巨大な磐は仏教界において「金剛界石」「胎蔵界石」と称されているとのこと。「千手窟」とはその2体の巨大な磐の間のこと。つまり祠の奥のこと。仏教らしい空想的な説話ですが、これが「お水取り」の始まりというところが重要な点かと。東大寺と笠置寺は中世の頃は本山末寺の関係だったようです。磐座の起源は弥生時代とされているものの、おそらくは縄文或いは旧石器時代に組み上げられたもの。巨石を配した位置から女陰を表しているのであろうと考えています。どこかに陽石が存在するようにも思いますが確認できていません。
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