大澤神社 参拝記録 (天地悠久さん)
「賤ヶ岳」連峰の東端部、「大岩山」の南東麓に鎮座。創祀は開化天皇五十八年とのこと。そして配祀の大國主命は崇神天皇五十一年に合祀されたと伝わります。ご祭神の澤道彦命については「新撰姓氏録」に、「河内国 皇別 豊階公 河俣公同祖 彦坐命男澤道彦命之後也」という記述から、彦坐王の御子であることが分かります。彦坐王は開化天皇の皇子、丹波国(当時は丹後国を含む)平定に向かった四道将軍の一であることから、この地で戦勝祈願などの祭祀を行ったのではないかと導き出されます。背後を「大岩山」と称するからには磐座が座すのでしょうか。なお山の反対側(北西)は「余呉湖」。当地は彦坐王や天日槍神の痕跡が多く残る地。大和から若狭へ向かう交通の要衝であるとともに、製鉄鍛冶に関わる神が祀られることから、そういった氏族の拠点であったことが分かります。
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