大仁保神社 (高取町丹生谷) 参拝記録 (天地悠久さん)
高市郡の南西端、御所市戸毛(とうげ)と境にする「丹生谷」に鎮座。「戸毛」は「丹生谷」との「峠」からの転訛かと思われます。当社は丹生都姫命巡行の候補地の一。丹生都比賣神社に伝わる「天野告門(あまののりと)」という平安時代の書に、紀伊国伊都郡「奄太村石口(いわくち)」に降臨、次いで「川上水分ノ峯ニ上リ坐シテ」とあり、さらに「下リ坐シテ十市ノ郡布々支丹生ニ忌杖刺シ給ヒ 下リ坐シテ巨勢ノ丹生ニ忌杖刺シ給ヒ 下リ坐シテ宇智ノ郡布々支丹生ニ忌杖刺シ給ヒ」とあります。「川上水分ノ峯ニ上リ坐シテ」というのが丹生川上神社 中社に比定。「十市ノ郡布々支丹生」が明日香村入谷の大仁保に比定。そして「巨勢ノ丹生」が当社に比定。さらに「宇智ノ郡布々支丹生」が丹生川神社に比定されています。また紀の皇極天皇三年(644年)の条に「蘇我大臣蝦夷は長直(ナガノアタイ)を大丹穂山に遣はして桙削寺を造らせた」とあり、「大丹穂山」が当地に推定されています。こちらは諸説あるようで明日香村入谷の大仁保神社もその一つ。
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