櫻井神社(上神谷の八幡宮さん) 参拝記録 (天地悠久さん)
社伝では当地方に居住した桜井朝臣一族が祖神 武内宿禰を奉斎したのを起源と。桜井朝臣は「新撰姓氏録」に見える「左京皇別 桜井朝臣 石川朝臣同祖 蘇我石川宿禰四世孫稲目宿禰大臣之後也」。つまり桜井朝臣は蘇我稲目から分派した一族。おそらく蘇我小祚を祖とするものかと。そして蘇我石川宿禰が武内宿禰の御子であり、祖神を祀ったと思われます。神名帳も一座であり、この点は合致。さらに社伝には、推古天皇五年(597年)に上神谷八幡神社(にわだにはちまんじんじゃ)を合祀したとあり、これが現在のご祭神三座かと思われます。武内宿禰は末社の武内神社に。ところが八幡宮の総本社であり起源とされる宇佐八幡宮でさえ、應神天皇降臨は571年。わずか20数年後に上神谷八幡神社が創建されたとするのは不自然。また蘇我稲目の没年は570年。桜井朝臣と名乗ったのは少なくとも稲目より2代以降後のこと。その間に櫻井神社が創建され、早々に上神谷八幡神社を合祀してと、少々慌ただし過ぎるかと思います。
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