いちべ神社 参拝記録 (天地悠久さん)
どうやら神社の上にホテルを建ててしまったようです。一帯が開発され原初の様子が分かりづらくなっているものの、かなりの丘陵であり海際の断崖絶壁だったように思います。数体の巨岩が座し、その前に小祠と二基の鳥居がある簡素なもの。巨岩は目を見張るものであり、これは組み上げたもの、つまり磐座のように見受けられました。その形状や立地から縄文以前からの磐座の可能性もあるかと。社頭案内板によると「地元の漁師が海で遭難した時、龍が海上より立ち上がり、漁師の生命を助けこの石に舞い降りたという伝説により、文政十三年(1830年)に建立され、地元の人たちに永く、万人を救うパワースポットとして崇拝されています」と。これによると創建は文政十三年(1830年)のこと。ところが上記のように、古代より磐座として崇められていたものに附会した創建譚かと思います。ご祭神はこの岩に宿る神、つまり「岩神」ということでいいのではないかと。
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